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最近気になるモノ|手描きのタイポグラフィ|20161216

最近、手描きの文字が妙に気になります。

スマホでほとんどのコミュニケーションが事足りるようになった現在、
あえてガンガン文字を書く機会も少なくなってきました。

先日履歴書を久しぶりに手書きで書いてみたり、
クリスマスカードや年賀状の時期になり、1年の中で比較的文字をたくさん書く時期だったりもして
個人的に文字や絵を書くことが嫌いじゃないことを、改めて思い出したりもしています。

見る対象として気になっているのは、今は英語の手描きのレタリングとか、タイポグラフィとか、カリグラフィーと言われるようなもの。
たとえば海外のお店の看板だったり、パッケージの文字だったり、Tシャツやスウェット、缶バッジ、ピンズなどに書かれた文字の形だったり。
手描きで整ったきれいな文字を描く手法とか、アーティスティックに魅せたり、あるいはヘタウマ的な味のある手描き感で絵的に魅せたりする手法。
それがお店のものとして街の風景のひとつになったり、商品として多くの人の目に触れたり、という、
芸術的な側面というよりは商業アートとしての文字の装飾に、興味があります。

今、世の中で流行してるのか、ハンドライティングのレタリング関連の本を、
本屋さんでも目につくところで見かけたりします。
近所の大きめの文具屋さんでも、チョークアート用のダストレスチョークや、小さめの練習用黒板などを売っているのを見かけました。

英語の手描きに最近興味を持ったきっかけは、友人から見せてもらった、
友人の彼が描いたという結婚式のウェルカムボードのチョークアート
個人のものなのでここではお見せできませんが、
雰囲気としてはこういう感じのもの。


よく、カフェの入り口に手描きの黒板があったりしますが、
文字の配置や形に意味を持たせると、
温かみがありつつ、楽しさやオシャレさなどを表現することができる、っていうのが面白いです。

手描きのイラストも好きだけど、今は文字のほうが興味があります。。。

チョークボーイさん

日本人のチョークアート制作者として最近よく名前を聞くようになった、チョークボーイさんという人がいます。
カフェのアルバイトでお店の黒板に文字を描いているうちに、
実力を買われてさまざまなお店のディスプレイに(ガラスなど、黒板以外の素材にも)描くようになり、
いまは広告などのデザインも手がけるようになった人です。

この冬のキリン「ハードシードル」の交通広告↓

最近インスタグラムでフォローして作品を見ていたのですが、
あえて手描きの線の柔らかさや形が整わない感じを生かして、
少し力の抜けた楽しい雰囲気が感じられてすごくいいなと思ったので、本を買ってみました。

すばらしき手描きの世界

すばらしき手描きの世界

彼独自の描き方や世界観へのこだわりも素敵だなと思ったし、
ワークショップなどを通して、一般の人にチョークアートの楽しさやコツを広めようとする姿勢も、オープンでいいなと思いました。

この本の中にも、基本的な文字の描き方のコツがざっくりと解説されていて、
ヘタウマでもいいから、自分もとにかく何か描いてみようかな、という気持ちにさせてくれます。

CHALKBOYさんのInstagramアカウント

www.instagram.com

アメリカンなサインボードアートの世界

もう1冊、レタリング、タイポグラフィー関係でこの本を買ってみました。

サインボード・アート (CLUTCH BOOKS)

サインボード・アート (CLUTCH BOOKS)

CLUTCH編集部が発行した、サインボード、つまり看板やディスプレイなどの写真集的なムック。
CLUTCHだけに、古きよきアメリカ的な看板のデザインが中心になっています。
とても渋くてかっこいい書体ばかり。

アメリカの飲食店、バー、洋服屋さんなどの看板や、ショーウインドウのガラスに金箔とペイントで施されたゴールドリーフサイン
レンガやコンクリートの壁に直接文字を描くことで看板にしていた昔の手法などが、たくさんの写真で紹介されています。
アメリカや日本で活躍するサインボードを描く人(看板屋さんともいうかもしれない)とその仕事も紹介されていて興味深いです。
レッドウィング社から看板をオーダーされて描いている人の紹介もありました。
アメリカンヴィンテージの雰囲気をもろに再現した作品、とてもかっこよかった。。。

表紙を拡大するとこんな感じ。
サインボード・アート (CLUTCH BOOKS)

描く人によって書体の好みや得意とする描きかたの手法があり、
ひとくちにサインアートといっても人によってカラーが全然違うんだなー、と思いました。

いまのデザインはコンピュータのソフトを使ってデジタルでおこされたものが多く、
パソコンのソフトでデザインすれば手描きより仕事も早いし修正もラクだし、仕上がりもかっちりキレイにできる。
だけど、手描きでしか出せない柔らかい曲線やタッチがあったり、丁寧に手作業で作ったものは長持ちもするから、
この時代にあえて手間も時間もかかる手描きにこだわるのだということ。
古い時代の伝統的なレタリングの書体を手描きで再現してみたりするのも、見ていて楽しいなあと思いました。

アルファベットと数字と、影や飾りの線などの限られた要素をメインにして
看板として多くの人に読めることが前提、という制約があるなかで
丸み、角度、長さ、大きさ、配置のバランスと動き、配色で構成される個性的で美しい文字の世界。

どのように描かれているんだろう?とそれぞれをよく見ていると、
普段よく目にしているロゴマークなどもとても面白く、美しいものに見えてきます。


個人的にはかっちりした文字よりも、柔らかくて丸みのあるフォントや、文字に自由な動きのあるフォントが好み。
看板を描くことには縁がないけど、紙とペンがあれば文字は描けるから、
手始めに何か描いてみようかな、面白そうだな、と思ったりしています。

参考ページ&Instagramアカウント
  • GOLDEN WEST SIGN ARTS

本の中で、レッドウィングに依頼されたサインアートを描いていました。
この人の描く文字の動きのある感じや、直線と曲線を自在に操っている感じが、すごく好き。
www.instagram.com


  • NUTS ART WORKS

日本のサインペインターの第一人者と呼ばれる人だそうです。
www.nutsartworks.com


  • ORNAMENTAL CONIFER

ポップで自由な書体と明るい色使いがとても好き。これぞ手描き、って感じがします。
www.instagram.com